「シンプルで上品な感じで」「清潔感があって、でも温かみもあって」——デザインのイメージを言葉だけで伝えようとすると、制作側の解釈と大きくずれることがあります。言葉で伝えるより、「このサイトのこの部分が好き」と具体的に見せるほうが、はるかに正確に伝わります。

この記事で分かること
  • 参考サイトはどこで見つければいいか
  • 業種が違うサイトを参考にしてもいい理由
  • 「好きな部分」と「嫌いな部分」を分けて伝える方法
  • 参考サイトと一緒に伝えるべき「理由のひと言」
  • デザインの言葉を使わずに方向性を伝えるコツ

参考サイトはどこで見つけるか

01

同業他社のサイトを5〜10件見てみる

「〇〇市 整体院」「ハンドメイド作家 ホームページ」のようなキーワードで検索して、上位に出てくるサイトをひとつひとつ開いてみます。「このサイトは雰囲気がいい」「このレイアウトが見やすい」と感じたものをブックマークまたはURLをメモしていきます。競合を調べながら参考サイトを集める、一石二鳥の方法です。

02

好きなブランドや憧れのお店のサイトを見る

直接の競合でなくても、「このお店の雰囲気が好き」「このブランドのサイトみたいにしたい」という感覚は、デザインの方向性を伝える大切な手がかりです。カフェ・アパレル・インテリアショップなど、業種が全く違っても「雰囲気の参考」としては有効です。

03

Pinterestでデザインのイメージを収集する

Pinterestで「Webデザイン ミニマル」「整体院 ホームページ デザイン」のようなキーワードで検索すると、国内外のWebデザインの参考画像が大量に見つかります。気に入った画像をボードに保存して、まとめて制作会社に見せる方法も有効です。

「好き」と「嫌い」を分けて伝える

参考サイトを見せるとき、「このサイトが好きです」だけでは情報が不足しています。「どの部分が好きで・どの部分は違う」を分けて伝えると、制作側がイメージを正確に把握できます。

伝わりやすい伝え方 ◎ 伝わりにくい伝え方 △
「このサイトの配色と余白の取り方が好きですが、フォントはもう少し細くしたいです」 「このサイトの雰囲気で作ってください」
「Aサイトのようなシンプルなレイアウトをベースに、Bサイトの写真の使い方を参考にしたいです」 「シンプルで上品な感じにしてください」
「このサイトは全体的に好きなのですが、動きが多すぎるのは避けたいです」 「あまり派手にはしたくないです」

参考サイトと一緒に伝えるべき「理由のひと言」

参考サイトのURLだけを渡すと、制作側は「どの部分が気に入っているか」を推測するしかありません。以下のような「なぜそのサイトが好きか」のひと言を添えるだけで、解釈のずれが大幅に減ります。

例1「余白が多くて落ち着いた雰囲気が好きだから」
→「ゆったりした印象・高級感・圧迫感のないレイアウト」という方向性が伝わります。
例2「写真が大きく使われていて、サービスの雰囲気が伝わりやすいから」
→「ビジュアルを前面に出すデザイン・写真を活かしたレイアウト」という方向性が伝わります。
例3「ナビゲーションがシンプルで、どこに何があるか分かりやすいから」
→「使いやすさ・迷わない構造・シンプルなメニュー設計」を重視する方向性が伝わります。

デザインの言葉を使わずに伝えるコツ

「モダン」「ナチュラル」「ミニマル」のようなデザイン用語が出てこない場合でも、以下の問いに答えることでデザインの方向性が整理できます。

デザインの方向性を言語化するための5つの問い
  • 「サイトを見たお客様に、どんな印象を持ってほしいですか?」(例:信頼できる・温かい・プロっぽい・親しみやすい)
  • 「好きな色はありますか?または使いたくない色はありますか?」
  • 「写真は大きく見せたいですか、テキストを中心にしたいですか?」
  • 「同業他社と比べて『ここが違う』と思ってほしい部分は何ですか?」
  • 「このサイトを見て問い合わせしてくれるお客様はどんな人だと思いますか?」

「言葉でうまく伝えられない」は、デザインの問題ではなく伝え方の問題です。「なぜ好きか」のひと言を添えるだけで、制作側に伝わる情報量は何倍にもなります。

  • 参考にしたいサイトを2〜3件用意したか
  • 「どの部分が好きか」をひと言添える準備ができているか
  • 「好きな部分」と「このサイトのここは違う」を分けて整理したか
  • お客様に与えたい印象(信頼感・温かさ・プロっぽさなど)を言葉にしたか
  • 使いたくない色・避けたいデザインの方向性を把握しているか