ホームページに問い合わせフォームを設置するとき、つい「せっかくだから聞けることは全部聞こう」という発想になりがちです。しかし訪問者の立場に立つと、初めてのお店に対して名前・住所・電話番号・メール・予算・希望日程・相談内容……と次々に入力を求められると、それだけでハードルが上がります。

フォームは「情報収集ツール」ではなく「最初の接点」です。まず連絡を取ってもらうことを優先して設計することで、問い合わせ数は大きく変わります。

この記事で分かること
  • 入力項目を減らすと問い合わせが増える理由
  • 最低限必要な項目と、後で聞けばいい項目の整理
  • WordPressでフォームを作るおすすめのプラグイン
  • 送信後の「サンキューページ」の重要性
  • フォームが届いているか確認する方法

なぜ項目を減らすと問い合わせが増えるのか

人は「選択肢が多すぎると選べなくなる」「手間が増えると行動を先送りにする」という心理的な傾向を持っています。フォームの入力項目はまさにその「手間」に当たります。

3項目
コンバージョン率が最も高い
とされるフォームの入力項目数
約半分
項目を減らすことで問い合わせ数が
増加する目安
スマホ
フォームを操作する端末の
大半はスマートフォン

特にスマートフォンでの入力は、PCより手間がかかります。小さな画面で何度もタップして選択肢を選び、フリック入力で長文を打つ——この負担を最小にすることが、フォームを「使ってもらえる状態」にするための第一条件です。

フォームは「できるだけ多く聞く場所」ではなく「最初の一歩を踏み出してもらう場所」。詳しい情報はやり取りの中で聞けばいい。

最低限必要な項目と、後で聞けばいい項目

フォームに入れるべき項目 ◎ 後でやり取りの中で聞けばいい項目 △
お名前(フルネームでなく「名前」だけでOK) 住所・生年月日・職業
メールアドレスまたは電話番号(どちらか一方) FAX番号・会社名・部署名
ご相談内容(自由記述・任意でもOK) 予算・希望納期・詳細なスペック
プライバシーポリシーへの同意チェック どこで知ったか(任意にするなら可)

「名前・連絡先・ひと言」の3点があれば、ほとんどのビジネスで最初の返信はできます。住所や詳細な要件は、最初の返信後のやり取りで聞けば十分です。フォームの役割は「情報収集」ではなく「つながること」と割り切ることが大切です。

使いやすいフォームにするための6つのポイント

01

必須項目を最小限にする

「必須」マークの多いフォームは、それだけで圧迫感があります。名前と連絡先だけを必須にして、他は任意にしましょう。「任意」の項目を設けることで「全部書かなくてもいい」という安心感が生まれます。

02

プレースホルダー(入力例)を表示する

入力欄の中に薄い文字で「例:山田 太郎」「例:oto@example.com」という入力例を表示することで、何を書けばいいかが一目で分かり、入力ミスも減ります。特にスマートフォンでは効果的です。

03

ボタンの文言を「送信」以外にする

「送信する」というボタン文言は最終決定を迫るニュアンスがあり、ためらいを生むことがあります。「この内容で相談する」「まず連絡してみる」「送って確認する」といった、行動のハードルが低く感じられる文言に変えると送信率が上がります。

04

フォームの上に「返信の目安」を書く

「送信後24時間以内にご返信します」という一言があるだけで、「本当に届くのか・返事が来るのか」という不安が和らぎます。あわせて「強引な営業は一切しません」という一言も、問い合わせのハードルを大きく下げます。

05

入力欄は縦一列に並べる

横に2列並んだフォームはパソコンでは見やすいですが、スマートフォンでは入力欄が小さくなって使いにくくなります。縦一列のシングルカラムレイアウトが、スマートフォン・パソコン両方で使いやすいフォームの基本です。

06

送信後にサンキューページを用意する

フォームを送信した後に「ありがとうございました。〇日以内にご連絡します」というページを表示することで、「ちゃんと届いた」という安心感を与えられます。さらにGoogleアナリティクスでこのページへの到達数を計測することで、問い合わせ数を正確に把握できます。

WordPressでフォームを作るおすすめのプラグイン

プラグインContact Form 7(無料)
国内で最も広く使われているフォームプラグインです。シンプルな構成で、基本的な問い合わせフォームならこれで十分です。設定にショートコードを使うため少し慣れが必要ですが、日本語の解説情報が豊富なので困ったときに調べやすいです。
プラグインWPForms Lite(無料)
ドラッグ&ドロップで直感的にフォームを作れます。「どこに何の項目を置くか」を視覚的に確認しながら設定できるため、初めての方にはContact Form 7よりとっつきやすい場合があります。無料版でも基本的なフォームは十分作れます。
プラグインMW WP Form(無料)
日本製のフォームプラグインで、確認画面→完了画面という日本のユーザーが慣れ親しんだ2ステップ送信に対応しています。「送信する前に内容を確認したい」というニーズに応えたい場合に向いています。

フォームが届いているか、必ず確認する

フォームを設置したら、必ずテスト送信を行って実際にメールが届くかを確認してください。レンタルサーバーによっては、フォームからのメールが迷惑メールに振り分けられることがあります。

  • フォームの入力項目を3つ以内(名前・連絡先・内容)に絞ったか
  • 必須項目は名前と連絡先のみにしたか
  • 送信ボタンの文言が「送信する」以外になっているか
  • 返信の目安・営業しない旨をフォーム近くに記載したか
  • 送信後にサンキューページが表示されるか確認したか
  • テスト送信して実際にメールが届くことを確認したか
  • スマートフォンでフォームが使いやすいか実機で確認したか