SEOに取り組んでいる方から「1ページ目に入ったのに問い合わせが増えない」という相談を受けることがあります。その場合ほぼ例外なく、サイトに来てくれたお客様が「次に何をすればいいか分からない」「読んでいて不安を感じる」「情報が見つからない」という状態になっています。SEOはお客様を連れてくる役割しか担えません。連れてきた後の体験は、ページの設計が担います。

この記事で分かること
  • SEOとCRO(コンバージョン率最適化)の役割の違い
  • 「来た後の設計」が整っているかを確認する5つの問い
  • 直帰率が高いページに共通する問題パターン
  • SEOより先に修正すべき箇所の見つけ方
  • 順位・アクセス・問い合わせを3つセットで見る習慣

SEOとCROは別の仕事

SEO(検索エンジン最適化)は、検索結果でサイトを上位に表示させるための取り組みです。一方CRO(Conversion Rate Optimization・コンバージョン率最適化)は、来てくれたお客様に問い合わせ・購入・予約などの行動をとってもらうための取り組みです。

比較 SEO CRO
目的 検索結果でクリックされること クリックされた後に行動してもらうこと
主な手段 キーワード・コンテンツ・内部リンク ページ設計・CTA・フォーム・信頼要素
効果が出るまで 3〜6ヶ月以上かかることが多い 修正すれば数日〜数週間で変化が出ることも
確認ツール Googleサーチコンソール Googleアナリティクス

SEOを強化してアクセスが増えても、ページに問題があれば問い合わせは増えません。逆に言えば、CROを先に整えてから集客を増やすほうが、同じアクセス数でより多くの成果が出ます。

穴の空いたバケツに水を注ぎ続けても、バケツはいつまでも満たされない。SEOで水を注ぐ前に、バケツの穴(ページの問題)をふさぐことが先です。

「来た後の設計」が整っているかを確認する5つの問い

01

ページを開いた3秒で「何のサービスか」が伝わるか

ファーストビューに「どんなお客様の・どんな悩みを・どう解決するか」が一言で伝わる言葉があるかどうかを確認します。写真だけ・ロゴだけのファーストビューは、お客様に「自分に関係あるかどうか」を判断させる前に離脱させてしまいます。

02

「次に何をすればいいか」が明確か

CTAボタン(問い合わせ・予約・資料請求など)が目立つ位置に設置されているかを確認します。読んで「いいな」と思ったお客様が、次の行動に迷わないページになっているかどうかが問題です。CTAがファーストビューにない・ページの一番下にしかない場合は要改善です。

03

「このサービスは信頼できるか」の裏付けがあるか

お客様の声・実績件数・資格・プロフィール写真・運営者の名前と顔——こうした「信頼の裏付け」がページ内にあるかを確認します。特に初めて来訪するお客様は「本当に大丈夫か」という不安を必ず持っています。その不安を解消できていないページでは、問い合わせに至りません。

04

スマートフォンで読みやすいか

アクセスの大半はスマートフォンからです。PCで綺麗に見えるデザインがスマートフォンでは読みにくいケースは多いです。実際のスマートフォンでページを開き、文字サイズ・行間・ボタンの押しやすさを確認してください。PageSpeed InsightsでモバイルスコアのFCPも合わせて確認します。

05

問い合わせフォームは使いやすいか

フォームの入力項目数・必須項目の多さ・送信後のサンキューページの有無を確認します。フォームの入力開始から離脱するお客様は「フォームが面倒」と感じています。項目を3〜5つに絞るだけで問い合わせ率が変わることがあります。

直帰率が高いページに共通する問題パターン

パターン1ページの読み込みが遅い
表示に3秒以上かかるページは、読む前に離脱されます。PageSpeed InsightsでモバイルスコアがGood(90点以上)かを確認し、画像の圧縮・不要プラグインの削除から始めてください。
パターン2検索キーワードとページ内容がずれている
「整体 産後 費用」で検索して来たお客様が、料金の記載がないページに着地した場合、すぐ戻るボタンを押します。サーチコンソールで「どんなキーワードでそのページに来ているか」を確認し、ページ内容と検索意図が合っているかを見直します。
パターン3テキストの壁で読む気が起きない
段落・見出しなしに文章が続くページは、スマートフォンでは特に読みにくくなります。H2・H3の見出しで内容を区切り、1段落を3〜5行に抑えるだけで滞在時間が変わることがあります。

順位・アクセス・問い合わせを3つセットで見る習慣

SEOの成果を正しく判断するために、以下の3つを毎月セットで確認する習慣をつけることをおすすめします。

毎月確認する3つの指標
  • 検索順位・表示回数 サーチコンソールで狙ったキーワードの順位が上がっているか、表示回数は増えているか
  • アクセス数・直帰率 アナリティクスでアクセスが増えているか、特定のページで直帰率が高くないか
  • 問い合わせ数 フォーム送信数・電話・LINE経由の問い合わせが増えているか

「順位は上がったのにアクセスが増えない」場合はタイトル・メタディスクリプションの改善が必要です。「アクセスは増えたのに問い合わせが増えない」場合はページの設計(CRO)を見直すサインです。この切り分けができると、次にどこに手を入れるべきかが明確になります。

  • ✓ファーストビューに「何のサービスか」が3秒で伝わる言葉があるか
  • ✓CTAボタンがファーストビュー内または目立つ場所にあるか
  • ✓お客様の声・実績・プロフィールなど信頼の裏付けがページ内にあるか
  • ✓スマートフォンで実際に開いて読みやすいか確認したか
  • ✓毎月、順位・アクセス・問い合わせの3つをセットで確認しているか