ホームページの制作が終わって「公開できた!」と一安心したあと、表示速度のことを気にする方はほとんどいません。それはそうで、自分でサイトを開くときはパソコンのWi-Fiで、しかもキャッシュが効いた状態で開くので、遅さを実感しにくいんです。
でも、初めてサイトを訪れるお客様は違います。スマートフォンのモバイル回線で、キャッシュも何もない状態で開きます。そのときに「なかなか開かないな」と感じたら、多くの人はそのままブラウザを閉じます。これが、遅いサイトが静かに失い続けているものの正体です。
- 表示速度が遅いと、具体的に何を失うのか
- GoogleがなぜサイトのスピードをSEO評価に使うのか
- 遅くなる主な原因と、それぞれの対処法
- 自分のサイトの速度を無料で計測する方法
- WordPressで今日から試せる改善策
まず、自分のサイトを計測してみてください
話の前に一つお願いがあります。記事を読み進める前に、GoogleのPageSpeed Insightsにご自身のサイトのURLを入力してみてください。特にモバイルのスコアを見てほしいのですが、初めて見ると少し驚くかもしれません。
100点満点で採点されますが、50点台や40点台というサイトも珍しくありません。パソコンでは問題なく動いているサイトが、モバイルでは赤いスコアになっているケースは本当によくあります。見てみると「思ったより全然遅かった」という方がほとんどです。
これを超えると訪問者の
53%が離脱するとされる目安
表示速度の改善で
コンバージョン率が上がり始める単位
Googleがモバイルの速度を
正式にランキング要因にした年
3秒という数字、体感してみるとよく分かります。今この瞬間、何かを調べようとしてサイトを開いて、ぐるぐると読み込み中のアイコンが3秒回り続けたら——おそらく、戻るボタンを押しているはずです。そういうことが、あなたのサイトでも毎日起きているかもしれません。
遅いサイトは、お客様に「断られている」のではなく、「来る前に諦められている」。その違いは大きい。
遅いサイトが失っている3つのもの
来てくれたお客様
SEOで頑張って検索上位に表示されても、サイトが遅ければ開いた瞬間に離脱されます。広告費をかけて集客しても同じことが起きます。「来てくれているのに、気づかないうちに帰られている」——これが一番もったいない状況です。特にモバイルユーザーは速度に敏感で、1秒の遅延でも離脱率が跳ね上がります。来てもらうための努力が、速度の遅さで全部水の泡になっているとしたら、かなり損です。
Googleからの評価
Googleは2018年から、モバイルでの表示速度を検索ランキングの評価基準に使っています。さらに2021年からは「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」という指標を導入し、速度・安定性・反応速度の3つを具体的にスコア化して評価しています。つまり、遅いサイトはSEOでも不利になっていきます。良いコンテンツを書いて、被リンクを集めて、それでも速度が悪ければ、じわじわと順位が下がります。
お客様の「信頼の第一印象」
サイトが遅いと、内容を読まれる前に「なんかちゃんとしてなさそう」という印象が生まれることがあります。これは感情的な反応なので本人も意識していませんが、確実に起きています。特に高価なサービス・治療・施術など、「この人は信頼できるか」が重要なビジネスでは、表示速度の遅さが思いがけず大きなマイナスになっています。
なぜ遅くなるのか。主な原因を整理する
「なんとなく遅い気がする」ではなく、遅くなる原因はだいたい決まっています。思い当たるものがないか、確認してみてください。
今日から試せる改善ステップ
Googleの「PageSpeed Insights」にURLを入力して、モバイルとPCのスコアを確認します。数値と一緒に「何が遅いか」の具体的な指摘も表示されるので、どこから手をつけるかが分かります。何も始めていない方は、まずここから。見ないことには何も始まりません。
「Squoosh」(Googleが提供する無料ツール)や「TinyPNG」を使って、サイトに使っている画像を圧縮します。特にトップページのメイン画像・スライダー画像は重くなりやすいので優先してください。WordPressなら「EWWW Image Optimizer」というプラグインを使うと、既存の画像をまとめて最適化できます。
管理画面のプラグイン一覧を開いて、「これ何のために入れたっけ?」というものを無効化・削除します。今の機能を損なわずに軽くできる場合が多いです。迷ったら無効化だけして様子を見ればOK。削除はそのあとで判断できます。
「WP Super Cache」や「LiteSpeed Cache」などを入れて有効にします。設定はほぼ自動で、インストールして有効化するだけでもある程度効果が出ます。PageSpeed Insightsで計測して、スコアが上がっているか確認してみてください。
対策をしたら、必ずもう一度PageSpeed Insightsで計測してください。スコアが上がっていれば正しく改善できています。数値が目に見えて動くと、「ちゃんと効いた」という実感が持てて、続けるモチベーションにもなります。
「速いサイト」と「遅いサイト」の違いを整理する
| 速いサイトの特徴 ◎ | 遅いサイトになりやすい状態 △ |
|---|---|
| 画像を圧縮・WebP形式で使っている | スマホで撮った写真をそのまま使っている |
| 必要なプラグインだけを厳選している | 使っていないプラグインが10本以上残っている |
| キャッシュが設定されている | キャッシュプラグインを入れていない |
| 軽量なテーマを使っている | 多機能な重いテーマを使っている |
| スペックの高いサーバーを使っている | 費用節約のため格安サーバーのまま |
| PageSpeed Insightsで定期的にチェックしている | 速度を計測したことが一度もない |
正直なところ、すべてを自分でやるのは大変です
ここまで読んでみて、「なんとなく分かったけど、自分でやるのはちょっと…」と感じた方もいると思います。それは正直な感覚だと思います。
画像の圧縮くらいなら今日からできますが、テーマの変更やサーバーの移行は、やり方を間違えると一時的にサイトが表示されなくなることもあります。「やってみたらおかしくなった」という相談をいただくことも、実際にあります。
oto-productionsでは、制作時から表示速度を意識した構成で組んでいます。既存サイトの速度改善についても、まず状況を見せていただいてから「何をどこまでやるべきか」をご提案しています。全部お任せでなくても、「ここだけ相談したい」という形でも大丈夫です。
- PageSpeed Insightsで自分のサイトのモバイルスコアを確認する——これだけでも、何が起きているかが分かります。スコアが50点以下なら、改善の余地が大きくあるサインです
- PageSpeed Insightsでモバイルスコアを確認したか(50点以上が目安)
- サイトに使っている画像が圧縮されているか(1枚500KB以下が目安)
- 使っていないプラグインが削除されているか
- キャッシュプラグインが導入・有効化されているか
- トップページのファーストビュー画像が特に軽量化されているか
- サーバーのスペックが現在のサイト規模に合っているか











